闇を潜り抜ける力


以前、作曲家の細川俊夫さんに自著の詩集『凱歌』を贈呈した際、返礼としてCDを届けてくださったことがある。





このCDの中に「Blossoming」(開花)という作品が収められている。
…花は、深夜の最も暗く静謐で張りつめた闇の中を潜り抜けるからこそ、夜明けに、ようやく美しく開花する…その苦いプロセスを経ているからこそ、花は美しい。
蕾から開花するまでの"生みの苦しみ"を音楽で表現しているような鮮明なイメージを抱かせる。

ルドンの『泥の花、悲しそうな人間の顔』も、もしかすると、生存の苦しみを潜り抜けようとする作者の似姿なのかも知れない。