凍える火 「労働者たちは、パンよりも詩を必要とする。その生活が詩になることを必要としている」(シモーヌ・ヴェイユ)
十階
闇が
窓から
呼んでいる
支える
夜も
無いままに
もう止せ
天使よ…
ここからの
誘惑は
闇を失うと
天使たちには
翼が生えた
だから
翔ぶのだ
夜に
束の間
支えられて
夜
今晩
ここに尋ねてきたのは
この
ささやかな慰め
今夜は
闇に翔ぶ
天使たちの
休息日であらん事を
天使
私を殺してもあなたは
救われない
たとえ
すべての人を殺しても
残ったあなたは
ひとり救われないでしょう
ならば
殺してください
世界を
あなたの手でもって
ウォッカに血を
滴らせて
花を飲む
あなたは闇に眠っていて
姿を見せない
だが最後のわたしが
あなたの唇に
滴り落ちるとき
わたしたちは
目を覚ますでしょう
血を注いだ
グラスを
すべり落とし
砕けてしまった
だがこれで
ようやくあなたは
わたしの暁を
迎えるでしょう