笹田満由 / Mitsuyoshi Sasada
凍える火 「労働者たちは、パンよりも詩を必要とする。その生活が詩になることを必要としている」(シモーヌ・ヴェイユ)
天使
それは死ではない
自殺! おまえ自らの手によって
世界を抹殺したから
世界はあっちこっちに
転がっている
変わらず季節はめぐっている
*
魂を腐食させて
孤独は
朝靄の公園に消えていった
或る夜 濡れたベッドで
震えながら身籠ったものを
血の染込んだ糸で結びあってきたものを
顕微鏡の目覚めに
別れを告げにゆくために
おまえがわたしでなかったように
わたしたちがわたしたちでなかったころに
…だから毎朝
おまえをどの木に吊るそうか考えている
───愛している!
『子宮と賤』より
次の投稿
前の投稿
ホーム