天使 三篇

   


 天使


私を殺してもあなたは

救われない

たとえ

すべての人を殺しても


残ったあなたは

ひとり救われないでしょう

ならば


殺してください

世界を

あなたの手でもって




 天使


ウォッカに血を

滴らせて

花を飲む


あなたは闇に眠っていて

姿を見せない

だが最後のわたしが

あなたの唇に


滴り落ちるとき

わたしたちは

目を覚ますでしょう

 



  天使


血を注いだ

グラスを

すべり落とし


砕けてしまった

だがこれで


ようやくあなたは

わたしの暁を

迎えるでしょう








『凱歌』より




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